被害者 | 福岡市在住の40代男性 / 職業:会社員 |
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傷病名 | 右橈骨遠位端骨折、右尺骨茎状突起骨折等 |
後遺障害 | 併合11級 |
解決内容 | ・休業損害の内払い交渉 ・後遺障害等級認定サポートで併合11級認定 |
事故態様
40代の福岡県在住の男性が、原動機付自転車に乗車して、信号機による交通整理の行われている交差点を青信号に従って直進しようとしたところ、対向車線から右折進行してきた自動車に側面から衝突されるという交通事故に遭われました。
被害者はこの事故で転倒し、右橈骨遠位端骨折、右尺骨茎状突起骨折等の怪我(右手首付近の怪我)を負いました。
ご相談内容
事故後、被害者は入院を余儀なくされ、その後無事に退院できましたが、すぐには職場復帰できる状態ではなく、仕事を休みながら通院リハビリを実施されている状況でした。
そのため、相手方保険会社との休業補償の内払い交渉や治療が終わった後の示談交渉を専門家に任せたいとのことでご相談をお受けいたしました。
当事務所の活動
まずは、安心して治療に専念できる環境を整えるためにも、相手方保険会社と休業補償の内払い交渉を行いました。
また、被害者の怪我の内容からして、後遺症が残ってしまう可能性もあったことから、毎月診断書を確認するなどして、治療経過や症状経過についても確認を行いました。
その後、症状固定を迎えましたが、事故前に比べて右手首の動きが悪く、痛みも残っているとのことだったため、当事務所にて後遺障害の申請を行いました。
その結果、右手首の可動域制限につき後遺障害12級、尺骨茎状突起骨折後の偽関節につき変形障害として12級等、併合11級の後遺障害の認定を受けました
この認定結果をもとに相手方保険会社と示談交渉を行いましたが、慰謝料や過失割合の点などで折り合いがつかず、裁判をすることとなりました。
このときの相手方保険会社の回答は、約400万円というものでした。
裁判でも慰謝料や過失割合などが争点となりましたが、最終的に、裁判所から約1,500万円での和解勧告がなされ、これにより和解が成立し、解決となりました。
主な損害項目と金額
休業損害 | 【裁判前】88万円→【裁判後】88万円 |
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入通院慰謝料 | 【裁判前】128万円→【裁判後】185万円 |
逸失利益 | 【裁判前】385万円→【裁判後】900万円 |
後遺障害慰謝料 | 【裁判前】290万円→【裁判後】420万円 |
過失割合 | 【裁判前】35%→【裁判後】15% |
遅延損害金等 | 【裁判前】0円→【裁判後】200万円 |
総賠償額 | 【裁判前】約400万円→【裁判後】約1,500万円 |
弁護士桑原の所感(解決のポイント)
事故後、被害者は無事に職場復帰できたものの、痛みや可動域制限などは残り、いつまで仕事を続けられるか不安な状態でした。
そのため、今後の生活を不安なく過ごしてもらうためにも、安易に示談することはできない状況でした。
示談段階では、過失割合などの点で、こちらの考えていた金額と大きな開きがありましたが、裁判手続きを取ることにより、被害者の方に十分な補償を受け取ってもらうことができました。