相談者幼児(事故当時2才)/ 福岡県在住
事故態様歩行者対自動車の歩行者側
傷病名死亡

主な損賠項目と賠償金額

 

死亡慰謝料2,800万円(本人:2,400万円、両親:各144万4,444円、兄:111万1,112円)
逸失利益2,192万円
過失10%

事故発生からご依頼まで

弁護士桑原淳

福岡県在住の幼児が、スーパーの駐車場にて母親が車に荷物を積み込む際に走行エリアに座り込んでいたところ、前方不注視の車に衝突され、肺挫傷などの傷害を負い、亡くなられました。

事故後、ご両親から、四十九日を迎えた後、加害者の保険会社から連絡がくるよていなので、その前に今後どのように対応していけばいいのかを教えてほしいとご相談いただき、ご依頼となりました。

弁護士の活動と関与した結果

ご依頼後、保険会社との交渉を開始しました。

保険会社の主張としては、「加害者は運転席に乗り込んで前方を確認したが人影は確認できず、かつ車に装備されていた衝突防止センサーも反応せず何かに乗り上げた感覚もなかった」というもので、事故を起こした事自体を否定するものでした。

到底受け入れられるものではなかったため、裁判を提起し、加害者の自己中心的で反省のない不誠実な態度がご遺族に与えた苦しみを徹底的に主張しました。

また、高さ45センチほどの人形を被害者に見立て、ほぼ同型の車両を使った再現実験を実施した結果、衝突防止センサーは人形を認識できず、また、運転席からは路上の人形がほぼ見えないことが明らかとなりました。

最終的な判決では、センサーが反応しなくても目視による安全確認を怠った責任があるとして加害者の過失を認めるものとなり、約4,800万円が補償されることで解決となりました。

この事案は、弁護士・裁判官が活用する『民事交通事故訴訟 損害賠償算定基準』(通称「赤い本」)2017年版下巻、『交通事故損害額算定基準-実務運用と解説-』(通称「青本」)への掲載、従来の先例を覆す画期的な裁判例であるとして、交通事故問題専門の裁判所判例集である自動車保険ジャーナルにも掲載され、西日本新聞にも関連記事が掲載され、自動車のハイテク化に警笛を鳴らす判決として社会的にも注目を集めました。

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