相談者 | 80代女性 / 北九州市門司区在住 / 専業主婦 |
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事故態様 | 歩行者対自動車の歩行者側 |
傷病名 | 急性硬膜下血腫、骨盤骨折、外傷性くも膜下出血等 |
後遺障害等級 | 2級1号 |
主な損賠項目と賠償金額
傷害部分 | 200万円 |
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後遺障害慰謝料 | 1680万円 |
将来介護費 | 600万円 |
過失割合 | 20% |
最終支払額 | 2000万円 |
事故発生からご依頼まで
80代の北九州市門司区在住の女性(年金生活)が、横断歩道のない道路を横断していたところ、車にはねられるという事故に遭いました。
この事故によって急性硬膜下血腫、外傷性くも膜下出血、骨盤骨折等の怪我を負い、入院・治療を余儀なくされました。
事故に遭って1週間ほど経ったところで、義理の息子様がご相談にご来所されました。
ご相談にご来所された当時、被害者様はHCUに入っていて、意識はあるものの顔や名前がわからず、この症状が改善されるのか定かではない状況でした。
また、元々既往症があることや、いつまで相手の保険会社が治療費を対応してくれるのか、過失はどのくらいとられるのか等、様々な不安があり、今後のことをすべて弁護士に依頼したいというご相談でした。
弁護士の活動と関与した結果
ご依頼を受け、まずは治療経過を見守りながら、相手保険会社とのやり取りを全て当事務所で行いました。
症状の改善は難しく、自宅復帰できないまま症状固定を迎えました。
後遺障害の認定手続をすすめることとなりましたが、被害者の方には元々既往症があったことから、後遺障害の認定においてもこの点が考慮されることが予想されました。
そのため、症状固定時点の症状の程度だけではなく、既往症の程度も明らかにする資料を揃えながら認定手続を進め、後遺障害別表Ⅰの2級1号、既往症9級という等級が認定されました。
等級認定後、相手方保険会社と示談交渉を重ね、最終的に依頼者・ご家族の納得できる金額まで提示が上がったことから、示談での解決となりました。
弁護士の所感(解決のポイント)
被害者は今回の事故で重傷を負い、ご家族も含めて相当大きな精神的苦痛が生じました。
また、今後掛かる介護費用など金銭面での不安も大きく、この不安を払拭するため、適切な後遺障害認定と補償金を獲得する必要がありました。
交通事故でもともとあった既往症が悪化した場合、既往症についても既存障害として後遺障害認定の際に考慮されますが、適切な資料を提示できないと、実態よりも過大な既存障害が認定されてしまうこともありえます(その場合、補償金が減ってしまうことになります。)。
今回は適切な後遺障害認定が得られた結果、補償金についても納得できる金額まで増額することができました。