顔の傷跡等で後遺障害併合9級が認定され、裁判で想定される金額を大きく上回る1565万円が補償された事例

福岡市在住の会社員の男性が原付バイクで走行し停車中の車の横を通過しようとした際、突然車両が助手席のドアを開けたため接触し、左に投げ出されるという交通事故に遭われました。

事故後、救急搬送された病院で眼窩上縁骨折・額部等の挫創と診断され、傷跡を縫合したため定期的に診察を受けて経過観察をすることとなりました。

事故から約1か月程度経過したタイミングで今後の治療や後遺障害について、過失割合について保険会社との交渉等を任せたいとご相談いただき、ご依頼となりました。

ご依頼時は、まだ治療中であったため、治療を継続していただくようにお伝えし、保険会社との物損の交渉を進めました。

当初、保険会社からは2割の過失があると言われていましたが、主張の根拠などを確認し交渉した結果、被害者5：相手95の割合で合意することができました。

その後も経過観察を継続していただき、事故から8か月が経過したタイミングで症状固定となりました。

症状固定後、後遺障害申請へとすすみました。

後遺障害申請に際し、被害者ご本人にご協力いただき、傷跡に定規をあてて大きさがわかるように写真を撮影していたき、それを添付するなどして申請を行いました。

その結果、目尻の線状痕と違和感について第9級16号、眼窩上縁骨折後の眉毛部の痛みについて第14級9号が認められ、併合9級での認定となりました。

認定後、保険会社との示談交渉へと移行しました。

示談交渉では、傷跡が残ったことによる仕事への支障等を主張し、逸失利益611万円を含む1565万円の補償を受けることで示談解決となりました。

通常、外貌醜状では逸失利益はゼロとされることも少なくありません。

しかし、本件では症状固定となった年齢から67歳までの期間を前提として計算した金額が認められました。

被害者ご本人の職業が接客的な要素もあったことから、実際に支障があることをしっかりと主張した結果が認められてよかったです。

また、過失割合については、ご本人からの丁寧な事故状況の説明や目撃者からの証言を収集していただけたこともあり、有利な過失割合にすることができました。

このように、交通事故においてはご本人様が積極的に動いていただくことで賠償が有利に進むことも多々あります。

今後も、ご依頼者様と二人三脚で適正な解決を導けるように努めてまいります。

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