相談者 | 10代女性 / 福岡県春日市在住 / 学生 |
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事故態様 | 歩行者対車 |
傷病名 | 下口唇・左膝関節挫創、鼻骨骨折、顔面・両膝擦過傷、歯牙破折、腰椎捻挫、左腸骨部および左大腿部打撲傷、両膝打撲傷、左側胸打撲傷、顔面肥厚性瘢痕など |
サポート結果 | 後遺障害等級認定サポート・適正な賠償金獲得 |
主な損賠項目と賠償金額
傷害慰謝料 | 約181万円 |
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後遺障害慰謝料 | 690万円 |
逸失利益 | 約570万円 |
最終支払額 | 1216万円 |
事故発生からご依頼まで
福岡県春日市在住の10代の女性が、片側一車線の道路を横断中、直進してきた車に衝突され、左半身や顔面を強打する交通事故に遭われました。
女性は病院へ緊急搬送され、下口唇・左膝関節挫創、鼻骨骨折、顔面・両膝擦過傷、歯牙破折、腰椎捻挫、左腸骨部および左大腿部打撲傷、両膝打撲傷、左側胸打撲傷等と診断されました。
事故後、加害者から謝罪したいとの連絡があったものの、特に下唇の傷が深く、縫合処置を受け顔が腫れてしまったため、会える状況ではないと拒否しました。
すると、相手の保険会社から「そちらの過失を認めたくないのだろう」と言われ、ご家族も精神的に傷ついていました。
そのような状況で、保険会社の対応や、万が一顔に傷が残ってしまった場合にどうすればいいかを相談したいと弊所にご連絡いただき、ご依頼いただくこととなりました。
弁護士の活動
ご依頼時、事故からまだあまり日数も経過していなかったため、まずはご家族に治療の受ける際のポイント等をアドバイスさせていただき、今後治療を受けるための病院を探していただきました。
また、加害者側の保険会社との連絡窓口を弊所に一本化し、病院決定の連絡からその後のやり取りをすべて対応することで、ご家族の負担軽減や治療に専念いただく環境づくりに努めました。
治療を続けていただく中で、打撲や捻挫の痛みは比較的早く改善されたものの、傷跡や歯の治療が長期にわたる可能性が出てきました。
そこで、弊所から各病院に将来かかる治療費を確認させていただき、保険会社から支払われる賠償金の中に将来の治療費も含めるよう交渉を行いました。
交渉の結果、無事に将来の治療費も認めてもらう内容でまとまりましたので、治療が一段落ついたタイミングで症状固定とし、後遺障害の申請へと進みました。
弁護士が関与した結果
後遺障害申請では、傷跡が後遺障害に該当するかを調査するために行われる面接調査に弁護士も同行させていただきました。
その結果、「外貌に相当程度の醜状を残すもの」として後遺障害9級16号の認定を受けることが出来ました。
認定後の保険会社との示談交渉では、逸失利益が大きな争点となりました。
通常、傷跡に関する後遺障害逸失利益については、被害者の職業がモデルなど容姿に直結する職業でなければ、後遺障害が収入に与える影響はほとんどないとされ認められないことも多いです。
しかし、被害者は学生であるものの、将来の夢が芸能関係であり、そのために卒業後の進路も決まっていました。
そのような事業を考慮し、逸失利益は最大限認められるべきであると主張し、粘り強く交渉した結果、約570万円の逸失利益が認められ、後遺障害慰謝料などと合わせ1216万円の補償を受けることで示談解決となりました。
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