被害者 | 女性(当時80代) / 北九州市在住 / 専業主婦 |
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事故態様 | 歩行者対車 |
傷病名 | 死亡 |
サポート結果 | 適切な過失割合に修正 |
主な損賠項目と賠償金額
死亡慰謝料 | 1700万円 |
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逸失利益 | 621万円 |
傷害慰謝料 | 3万5000円 |
葬儀関係費 | 133万円 |
総賠償額 | 2201万円※ |
※治療費除く・過失割合10%
事故発生からご依頼まで
80代の北九州市在住の女性が、横断歩道がない交差点を横断中、約30Kmの速度で走行してきた直進車両に衝突されるという事故に遭われました。
女性はこの事故で、急性硬膜下血腫の怪我を負われ、病院に搬送されたものの、播種性血管内凝固により事故の翌日に意識が戻らぬまま亡くなられました。
ご遺族の方から刑事事件の被害者参加制度についてお問い合わせいただき、弁護士と相談いただく運びとなりました。
弁護士の活動
弊所にご相談いただいた時点で、相手方保険会社から示談額の提示をされていましたが、刑事事件の裁判はこれからという段階でした。
ご遺族の方は、被害者参加のご意向まではありませんでしたが、傍聴自体初めてのことで不安が大きいとのことだったため、ご遺族の方が刑事裁判を傍聴される際には弁護士も付き添い、心細い気持ちに少しでも寄り添うように努めました。
示談交渉時には弊所で刑事記録を取り付けて、交渉に有利な点を相手方保険会社に主張したことにより過失割合が変わり、結果的に示談額の増額につながりました。
担当弁護士の所感(解決のポイント)
本件は、お問い合わせいただいた段階ですでに相手保険会社からの示談提示が行われていましたが、ご遺族の方からは、示談交渉のことよりもまず刑事裁判の参加手続に関して、どういった手続なのか等のご相談を受けました。
相手方からより多くの賠償額を獲得することはもちろんですが、依頼者の方にとって馴染みのない手続の説明を行ったり、刑事裁判の傍聴に同行したりすることも、被害者側の疑問や不安を解消し、被害者にとってよりよい解決となるために必要なサポートであることを改めて実感しました。
示談にあたっても、刑事記録を検討し、判例タイムズ上の修正要素に該当するまでの事情はなかったものの、事故態様に基づいて当方に有利な点を主張した結果、過失割合を有利に修正することができ、弁護士が関与したことでよりよい解決を導くことができた事件だったと思います。