相談者 | 女性(30代) / 福岡市在住 / 自営業 |
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事故態様 | 車対車 |
傷病名 | 頚椎捻挫(むちうち)、頭痛、左肩甲部挫傷 |
後遺障害等級 | 認定なし(完治) |
サポート結果 | 修理費相当額の獲得、休車損害の満額認定、事故から約3ヶ月で解決 |
主な損賠項目と賠償金額
傷害慰謝料 | 約16万円 |
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休車損害 | 約51万円 |
修理費相当額 | 約41万円 |
総賠償額 | 約108万円 |
相談・依頼のきっかけ
福岡市在住の30代の女性が、自動車を運転して赤信号のために停車していたところ、後続車に追突されるという交通事故に遭いました。
女性は自営業で移動販売事業を営んでおり、交通事故にあったのは事業用の車でした。
事故後に受診した病院で、頚椎捻挫(むちうち)、頭痛、左肩甲部挫傷と診断され、通院治療を受けていました。
車の修理には約1か月を要する見込みとなり、その間の営業ができなくなることから、休車損害についての相談を受け、たくみ法律事務所にご依頼いただくこととなりました。
当事務所の活動
ご依頼者様から事業の内容と事故による影響について丁寧にヒアリングを行い、売上に関する資料の提供を受けて、休車による損害額を具体的に算定しました。
その間、ご依頼者様には治療に専念していただき、幸いにも後遺症は残らなかったことから、事故から約1か月で治療を終えることができました。
当事務所が関与した結果
保険会社との示談交渉では、車の修理費、休車損害、慰謝料が争点となりました。
修理については、できる限り早く事業を再開させるために実際には修理しなかった箇所もありましたが、損傷の程度を踏まえたうえで、製造元で修理した場合の修理費相当額を全額認めさせることができました。
休車損害については、交通事故の影響による売上減少を前年度の同時期の売上データや確定申告書で裏付け、さらに事故の時期が売上増加を見込んでいたタイミングであったことを立証した結果、当方が請求した金額の全額を休車損害として認めてもらうことができました。
慰謝料については、当方の請求額の9割が認められ、いずれの項目においても高水準での示談に至りました。
事故から約3か月で解決することができ、迅速かつ納得のいく結果となりました。
弁護士の所感(活動のポイント)
今回の事故は事業用車両の損傷であったため、まずは事業活動への影響を最小限にとどめることを最優先に対応しました。
当初は製造元の工場まで車を輸送し修理を受ける予定でしたが、損傷が軽微であることが判明したため、近隣の修理工場で簡易な修理を行い、修理期間を2か月程度短縮することができました。
こちらが損害拡大を防ぐ努力をしている点を交渉時にきちんと伝えた結果、実際の修理費を下回る支出であったにもかかわらず、製造元で修理した場合と同等の金額を認めさせることができました。
また、売上増加が見込まれる時期であったことを踏まえて、休車による事業への影響を具体的に立証したことも賠償額の増額につながりました。
個人事業主の場合、休業による損害をどのように金額として示すかが非常に難しいため、必要な資料や状況を適切に整えて主張できるかどうかが大きな分かれ目となります。
交通事故で事業活動に支障が生じた場合には、早めに弁護士に相談することで、十分な賠償を受け取る可能性が高まります。