裁判での想定額を上回る金額で示談解決した事例

相談者	女性（50代）／福岡県福津市在住／パート
事故態様	自転車対車
傷病名	左急性硬膜下血腫、外傷性クモ膜下出血、外傷性脳内血種、右側頭骨骨折、右下腿打撲傷、右膝関節部擦過創、左前額部皮下血種、右顔面擦過創、左手指皮下血種等
後遺障害等級	認定なし
サポート結果	適切な賠償金獲得

事故発生からご依頼まで

福岡県福津市在住のパート勤務の女性が自転車でT字路を走行していたところ、右折をし終えた車に正面衝突されるという交通事故に遭い、頭部を強く打ち付け緊急搬送されました。

事故から2日間意識障害が続き、幸いにも意識は回復したものの、左急性硬膜下血腫、外傷性クモ膜下出血、外傷性脳内血種、右側頭骨骨折、右下腿打撲傷、右膝関節部擦過創、左前額部皮下血種、右顔面擦過創、左手指皮下血種等と診断され、入院を余儀なくされました。

大きな交通事故に遭うのは初めてで、保険会社とのやりとりや今後の対応などどうしたらいいかわからず不安に思われたご家族からご相談いただき、ご依頼いただく運びとなりました。

ご依頼時、女性はまだ入院中で、注意力・集中力に軽度の低下の症状がみられたため、保険会社との窓口は当事務所に一本化して治療に専念いただくこととしました。

同時に、事故の状況やこれまでの治療経過がわかる資料を取り寄せ、今回の交通事故の詳細を把握するように努めました。

その後、高次脳機能障害のリハビリ目的で転院し治療を続けられていたものの、早期解決をしたいというご本人の強い希望もあり、事故発生から約2か月で治療を終了することとなりました。

保険会社との示談交渉ではご家族の病院への付添費や傷害慰謝料が争点となることが予想されたためご家族が意識障害がでるほどの交通事故に遭い、不安を抱えながら入院中に付き添ったことの大変さを訴え、付添費の一部を認めてもらうことができました。

傷害慰謝料も交渉段階で裁判基準の9割との回答があり、最終的に裁判をした場合に想定される金額よりも高い金額で示談することができました。

なお、本件は被害者ご本人の強い希望により後遺障害の申請は行っておりませんが、今後、後遺症が残る可能性がございました。

そこで、示談書に「後遺障害が認定された場合は別途協議する」旨を明記して取り交わし、今後後遺障害が認定された際に、「すでに保険金は支払ったので後遺障害が認定されても交渉の余地はありません」と保険会社から主張をされないように工夫をしました。

本件のように、示談金額以外にも気をつけるべき場合がありますので、交通事故の被害でお困りの方はまずは弁護士にご相談いただくことを強くおすすめいたします。