| 相談者 | 男性(55歳)/ 福岡県粕屋郡在住 / 会社員 |
|---|---|
| 事故態様 | 自転車対車 |
| 傷病名 | びまん性軸索損傷、左視床出血、左側頭部挫滅創、左顔面挫滅創、左眼窩外側壁骨折、左頬骨弓骨折 |
| 後遺障害等級 | 7級4号 |
| サポート結果 | ・適切な後遺障害等級認定 ・示談交渉で適切な賠償金を獲得 |
主な損賠項目と賠償金額
| 傷害慰謝料 | 約227万円 |
|---|---|
| 後遺障害慰謝料 | 約130万円 |
| 後遺障害逸失利益 | 約1914万円 ※1 |
| 休業損害 | 約99万円 |
| 総賠償額 | 約2751万円 ※2 |
※2 自賠責保険金1051万円含む金額
相談・依頼のきっかけ

糟屋郡在住の50代の男性が、自転車で道路の右側を直進していたところ、対向から進行してきたトラックの側面と接触し、顔面を強く打つ交通事故に遭われました。
男性は意識不明の状態で救急搬送され、びまん性軸索損傷、左視床出血、左側頭部挫滅創、左顔面挫滅創、左眼窩外側壁骨折、左頬骨弓骨折など、頭部を中心とする重篤な傷害と診断されました。
約4か月の入院治療を経て、日常動作はある程度可能となり退院されましたが、その後も記憶力の低下や判断力の低下といった高次脳機能障害の症状が残存しました。
今後の後遺障害申請や賠償交渉について不安を感じられた男性の弟様から、対応を任せたいとのご相談を受け、たくみ法律事務所にご依頼いただくこととなりました。
たくみ法律事務所の活動
相手方保険会社から治療経過に関する資料を取り寄せ、内容を精査した結果、後遺障害申請を行う適切な時期にあると判断し、申請手続きに進みました。
高次脳機能障害の後遺障害認定では、画像所見や診断書だけでなく、事故前後の日常生活や就労状況の変化を具体的に示す資料が重要となります。
そのため、「日常生活状況報告書」を作成していただく必要がありました。
本件では、弟様が被害者と同居されておらず、日常の様子を十分に把握できていない状況でした。
そこで、被害者の勤務先にもご協力をお願いし、職場での業務遂行状況や事故後の変化についても記載していただきました。
これらの資料について、弁護士が内容を丁寧に確認し、不足や不利となり得る記載がないかを検討したうえで、後遺障害申請を行いました。
たくみ法律事務所が関与した結果
後遺障害申請の結果、「神経系統の機能または精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」として、後遺障害等級7級4号が認定されました。
特に、勤務先の方に作成していただいた日常生活状況報告書において、仕事への具体的な支障が詳細に記載されていた点が、適正な等級認定につながったと考えられます。
その後、この認定結果を前提として相手方保険会社との示談交渉を行いました。
頭部外傷による重症事案であることに加え、加害者がひき逃げをしていた事情も踏まえ、傷害慰謝料および後遺障害慰謝料については、裁判をした場合の基準額の約1.3倍という高水準の金額が認められました。
さらに、休業損害や逸失利益についても、請求額に近い金額が認められ、最終的には自賠責保険金1,051万円を除き、1,700万円の支払いを受ける内容で示談が成立しました。
弁護士の所感(活動のポイント)
本件は、ご相談時点では後遺障害診断書の作成予定がなく、そのまま示談交渉に進んでしまう可能性がある事案でした。
しかし、お怪我の内容や面談時のご本人の様子から判断すると、高次脳機能障害が残存している可能性が高く、後遺障害申請を行うべきケースであると考えました。
高次脳機能障害の場合、被害者ご本人が自身の変化や不調を十分に自覚できていないことも少なくありません。
そのため、家族や職場といった第三者の視点から生活や就労への影響を丁寧に拾い上げ、資料として適切に整理することが極めて重要となります。
交通事故により頭部に外傷を負った場合には、表面上は回復しているように見えても、後遺障害が見過ごされてしまうおそれがあります。
適正な後遺障害認定と十分な補償を受けるためにも、少しでも不安がある場合には、交通事故に精通した弁護士へ早めにご相談いただくことをおすすめします。
高次脳機能障害で適切な等級認定を受けるためのポイント
高次脳機能障害は、見た目の外傷が少なくても、記憶力・集中力・判断力などに影響が出ることが多い障害です。
そのため、被害者自身や家族であっても、日常生活の変化を「後遺症」として適切に伝えることが難しい場合があります。
適切な等級認定を受けるためには、次のような点を意識することが重要です。
早期から専門医に相談すること
脳神経外科やリハビリ科など、高次脳機能障害に詳しい医師に診てもらうことで、検査や診断の精度が高まります。
家族の観察記録を残すこと
被害者の日常生活での変化(物忘れ、感情の起伏、社会的行動の変化など)を、家族が具体的に記録しておくと、診断書や日常生活報告書の作成時に役立ちます。
弁護士と医師が連携して資料を作成すること
後遺障害等級は「書面審査」で決まるため、診断書や検査結果の内容が極めて重要です。
弁護士が医師と協議し、検査や記載内容を適切に整えることで、認定結果が大きく変わることがあります。
高次脳機能障害は、見えにくい障害だからこそ、立証の工夫と準備が欠かせません。
事故後に「何かおかしい」「以前と様子が違う」と感じたら、早めに弁護士へご相談いただくことをおすすめします。
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