相談者女性(80代) / 福岡県久留米市在住 / 主婦
事故態様歩行者対車
傷病名死亡
サポート結果・準備する書類についてアドバイス
・示談交渉により裁判で認められる想定額よりも高額な補償を獲得

主な損賠項目と賠償金額

逸失利益・慰謝料約3440万円
葬儀費約100万円
過失15%
最終支払額3000万円

相談・依頼のきっかけ

桑原淳弁護士

久留米市在住の80代の女性が、自転車を押しながら車道を横断していたところ、直進してきた車にはねられるという交通事故に遭われました

女性は事故後すぐに病院へ搬送されましたが、残念ながら搬送先の病院でお亡くなりになりました。

事故後、ご遺族は知人の弁護士に対応を依頼されていましたが、進捗状況の説明や今後の見通しについての報告が少なく、「このまま任せていてよいのか」「十分な賠償を受けられるのか」という不安を感じるようになったとのことでした。

そこで、交通事故案件について専門的な意見を聞きたいと考え、たくみ法律事務所へお問い合わせをいただきました。

ご相談の中で、死亡事故における賠償の考え方や、今後想定される争点、保険会社との交渉の進め方について具体的にご説明したところ、「交通事故への専門性が高く、安心して任せられる」と感じていただき、これまで依頼されていた弁護士を解任したうえで、たくみ法律事務所に正式にご依頼いただくことになりました。

たくみ法律事務所の活動

前任の弁護士の指示により、ご遺族において賠償請求に必要な書類の一部はすでに収集されていましたが、当事務所で内容を精査したところ、重要な資料が不足していることが判明しました

そこで、死亡事故における賠償請求に必要となる資料の全体像を丁寧にご説明し、不足している書類についても具体的に整理したうえで、ご遺族にご準備をお願いしました。

ご依頼時点では、刑事裁判の手続きがまだ終了していない段階でしたが、「刑事裁判の結果を待たず、できるだけ早く民事の解決を図りたい」というご遺族のご意向を踏まえ、刑事手続きの進行とは切り分けて民事交渉を進める方針を立てました。

必要書類がすべて整った段階で、速やかに相手方保険会社へ賠償請求を行い、本格的な示談交渉を開始しました。

たくみ法律事務所が関与した結果

本件のような高齢女性の死亡事故では、死亡逸失利益と死亡慰謝料が主な争点となります(死亡逸失利益とは、被害者の方が生存していれば将来にわたって得られたであろう利益を補償するものです。)。

年金受給者の場合でも、老齢年金や退職年金は逸失利益の対象となり得ます。

本件の被害者は年金を受給されていた一方で、主婦として日常的に家事労働を行い、同居するご家族の生活を支えておられました

そのため、単に年金収入分の逸失利益を請求するだけではなく、家事労働者としての逸失利益も適切に評価されるべき事案でした

たくみ法律事務所では、ご遺族から生前の生活状況について丁寧にお話を伺い、具体的な家事内容やご家族との役割分担などを細かく整理したうえで、保険会社に対して主張を行いました。

また、死亡慰謝料についても、高齢者の場合には「経済的に家計を支えていない」という理由から低額な提示がなされることが少なくありません。

これに対し、被害者がご家族にとってどのような存在であったのか、生前の生活実態やご家族との関係性を踏まえて主張し、できる限り高い金額が認められるよう交渉を重ねました。

その結果、裁判をした場合に想定される賠償額を上回る3000万円という回答を相手方保険会社から得ることができ、ご遺族にも十分にご納得いただいたうえで、裁判に移行することなく示談解決となりました。

弁護士の所感(活動のポイント)

高齢者の死亡事故では、保険会社から提示される賠償額が低く抑えられる傾向があります

しかし、生前の生活状況や家族との関わり、家事労働の実態などを丁寧に主張・立証することで、賠償額が大きく変わるケースは決して珍しくありません

本件は、いわゆるセカンドオピニオンとしてのご相談がきっかけでしたが、交通事故に十分精通していない弁護士が対応しているケースも実際には多く見受けられます

現在依頼している弁護士の対応に疑問や不安を感じた場合でも、途中で相談することは決して失礼なことではありません

たくみ法律事務所では、ご遺族のお気持ちに寄り添いながら、専門的な視点で最善の解決を目指しています。

死亡事故という辛い状況の中でお悩みの方は、どうぞ一度ご相談ください。

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