相談者男性(10代) / 福岡県大野城市在住 / 学生
事故態様車対車
傷病名左前頭葉脳挫傷、左前頭骨骨折、気脳症、頚部挫傷、前頭部肥厚性瘢痕
サポート結果・後遺障害等級認定サポート
・適切な賠償金獲得

主な損賠項目と賠償金額

傷害慰謝料136万円
後遺障害慰謝料310万円
総賠償額約450万円(自賠責保険金含む)

相談・依頼のきっかけ

弁護士中村

福岡県大野城市在住の10代の男性が、知人の運転する車の後部座席に同乗していたところ、知人が自損事故を起こし、交通事故に遭われました。

車が大破するほどの大きな衝撃であったため、男性は左前頭葉脳挫傷、左前頭骨骨折、気脳症と診断され、入院して治療を受けられました。

退院時に、主治医から「今後、てんかんを発症する可能性がある」と説明を受けられたことから、ご家族も今後のことを心配され、対応を弁護士に一任したいと当事務所にお問い合わせいただきました。

その後、ご相談を経て正式にご依頼いただくこととなりました。

たくみ法律事務所の活動

幸いにも経過は良好で、てんかん発作を含め、頭部外傷に由来する具体的な症状は残っていませんでした。

もっとも、ご依頼者様としては、治療をいつまで続けるのかについて慎重に判断したいとのご希望がありました

そこで、医療照会を行うなどして治療の必要性を確認しながら、できるだけ長く相手方保険会社に治療費の対応をしてもらえるよう交渉を行いました

その結果、約2年半にわたって治療を継続することができ、脳機能の検査でも「異常なし」と判断されたことを確認したうえで、治療を終了することとなりました。

治療終了時点でも額に傷跡が残っていたことに加え、具体的な症状はないものの脳挫傷の診断を受けていたことから、傷跡による外貌醜状と、頭部外傷後の神経症状の2点について、後遺障害申請を行うこととなりました。

外貌醜状について後遺障害申請を行う場合、損害保険料率算出機構の自賠責調査事務所で面接が行われます。

そこで、傷跡の長さ、大きさ、形状、色などの状態を適切に確認してもらえるよう、弁護士も面接に同席しました

たくみ法律事務所が関与した結果

後遺障害申請の結果、額の傷跡について、「外貌に醜状を残すもの」として後遺障害12級14号が認定されました。

一方、頭部外傷後の神経症状については、後遺障害として認定されませんでした。

そこで、医療照会を行ったうえで異議申立てを行いましたが、明らかといえる脳挫傷痕が認められず、ご依頼者様自身にも具体的な症状が残っていなかったことから、神経症状として認めることはできないと判断され、残念ながら認定結果は覆りませんでした

その後、再度の異議申立てや訴訟への移行についても検討しましたが、ご依頼者様がこれ以上の異議申立てや裁判までは望まれなかったため、12級14号の認定を前提として、相手方保険会社との示談交渉に進むこととなりました。

示談交渉では、外貌醜状であることから、逸失利益が認められるかどうかが大きな争点となりました。

今回は逸失利益を認めてもらうことはできませんでしたが、脳挫傷の診断を受けており、将来的にてんかんを発症する可能性があると医師から説明されていたこと、また、長年続けていたスポーツを事故後に続けることができなくなったことによる精神的苦痛についても、できる限り慰謝料に反映してもらえるよう主張を重ねました。

その結果、受領済みの自賠責保険金224万円を含め、総額450万円という、裁判した場合の想定を上回る金額を獲得することができました。

弁護士の所感(活動のポイント)

外貌醜状の後遺障害が認定された場合、特に男性のケースでは、逸失利益が認められるかどうかが大きな争点となることがあります。

本件でも、外貌醜状による将来の就労への影響について主張・立証を尽くしましたが、最終的に逸失利益を認めてもらうことはできませんでした。

もちろん、裁判に移行してさらに争うという選択肢もありましたが、ご依頼者様のご意向や訴訟に伴う負担等も考慮し、今回は示談による早期解決を目指す方針としました。

その一方で、脳挫傷による将来的なリスクや、事故によって長年続けてきたスポーツができなくなったことによる精神的苦痛などを丁寧に主張した結果、通常の12級の後遺障害慰謝料の基準を上回る金額で示談することができました

後遺障害が認定された場合でも、認定された等級だけを前提に機械的に賠償額を算定すればよいとは限りません。

後遺障害によって実際の生活にどのような影響が生じているのか、また、交通事故によってどのような不利益や精神的苦痛を受けたのかを具体的に整理し、適切に主張することが重要です。

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